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【事務室より】
インターハイ中止を受けて(学監メッセージ)
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『みんなに伝えたいこと』
「インターハイ」という目標としている舞台が、失われている今みんなは、何を考えて日々を過ごしているのでしょう。私は、インターハイ・国体・選手権・甲子園等は、みんなの日頃の積み重ねを発表・表現する場だと常々言ってきました。ピアノ・ダンス・吹奏楽・演劇等の発表会は全て、今までの積み上げたものを表現する場なのです。なのに・・・・・・。悔しいです。なんでこのタイミングなのか。大人達(監督・コーチ・先生・顧問等)は、これで人生が終わりではない、これをバネにして今後に生かしていこうなどと言うと思います。
当事者でない他人が、どんなに頑張って理解しようとしても、高校生の今の気持ちがわかるはずないでしょう。今まで努力してきたこと、目標に向かって全てを犠牲にしてきたこと、他人が理解できることは、到底できないと思っています。しかし本当に辛いと思うけど自分で考えて、次のステップに繋げて欲しいと思います。今のみんなにしか、このやり場のない悔しい思いを感じることができません。でも人生なんてきっとそんなものではないのでしょうか。うまくいかないのが人生、大切なのはその時どう考え、どう行動していくかが重要なのではないでしょうか。
みんなにこれだけは、言いたいと思います。今まで積み重ねてきたものを表現する舞台がなくなったけれど仲間と支えあい励ましあい、喧嘩したり討論したり、時には指導者ともぶつかり合いながら深めてきた絆、磨き上げた技術、そして精神力・メンタルは、ちゃんと残っています。みんなが部活をやってきて学んだことは、スキルだけではないのです。部活を通して苦しんで、考えて悩んで人間関係に疲れて、それでも逃げずに立ち向かってきたのではないのですか。今までやってきたことは、絶対無駄ではないのです。必ずこれからの人生に生きていきます。私は、そう信じています。
それでも「何それ! 分かってないよ」と思うかもしれません。突然目の前から夢や目標がなくなった時の気持ちなんて分かるわけないだろうと・・・。その通り私たちは、経験したことがないから・・・。でも絶望を目の前にした今は、本当はみんなにとって一番大切なことを知る時間ではないでしょうか。人生に答えはないのです。自分自身と向き合い自分の中で答えを見つけ、前に進んで行ってほしいのです。必ずこの経験があったからと思える日がくると私は、願っています。インターハイが中止でも、それだけで人生は終わらないし、全ての答えになることも絶対にないのです。今できることを真剣にしていれば、その誠実さを見て、導いてくれる大人は必ずいます。だからこそ、今は絶対諦めないでください。
Never, Never, Never Give Up 決して諦めない
心から応援しています。
前橋育英高等学校
学監 サッカー部監督 山田 耕介